緊急避妊薬の製造販売承認と血栓症のリスク

通常の経口避妊薬は、毎日続けて飲むことでホルモンバランスを調節し、妊娠を防ぐ効果を発揮します。1日でも飲み忘れるとバランスが崩れるため、避妊効果がなくなる場合があります。これに対して緊急避妊薬(モーニングアフターピル)は、性行為から72時間以内に服用すれば、妊娠を避けられる薬です。避妊に失敗した場合の最後の砦となり、海外では多くの国で承認を受けています。
日本でも2011年にようやく承認され、製造販売ができるようになりました。産婦人科で処方を受けられますが、保険適用外なので費用は高めです。安価で利用したい場合、個人輸入で入手することは可能です。
避妊薬の一般的なリスクとして、血栓症の危険が挙げられます。血栓症は血が固まって血管を塞ぎ、強い痛みを引き起こす病気です。肺や脳に血栓ができると死に至ることもあります。
避妊薬で血栓ができるのは、主に薬に含まれるエストロゲンの作用です。エストロゲンが肝臓に取り込まれると、肝臓が血液凝固因子を大量に放出するため、血が固まりやすくなると考えられています。したがってエストロゲンの量が多いほど、血栓症のリスクは高くなります。
経口避妊薬は含有するエストロゲンの量によって、高用量ピル・中用量ピル・低用量ピルに分けられます。近年では低用量ピルが主流になっており、血栓症の危険は低下していますが、リスクがあることは覚えておきましょう。
新しく承認された緊急避妊薬には、エストロゲンは含まれておらず、黄体ホルモンだけで妊娠を阻止する作用があります。ですから血栓症を心配する必要はありません。しかし、あくまで緊急用の薬であり、別の副作用もあるため、常用することは避けてください。

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